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漆喰と珪藻土の違い◆メリットデメリット

漆喰と珪藻土、どちらも自然素材でなんだか良さそう。。。

でもその違いを知っている人はほとんどいないと思います。

 

かつての私もそうでした。

そして自宅のリフォームに珪藻土を使い失敗しました。

みなさんにはそんな後悔はしてほしくありません。


ここでは漆喰と珪藻土の違いを詳しくご説明し、

正しい知識をもって良い家づくりの一助として頂きたいと思います。

珪藻土とは?

珪藻土は藻類(プランクトン)の死骸が、海底や湖底に長年にわたって堆積してできた粘土状の泥土で、古くから七輪や耐火煉瓦の原料、酒やビールのろ過材、吸着や脱臭材などに幅広く利用されています。

漆喰と珪藻土の大きな違いは?

漆喰と珪藻土の大きな違いは、漆喰はそれ自体が固まる性質や抗菌性を持っているのに対して、珪藻土にはその性質がないことです。そのため、固化材(接着剤)や防カビ剤などの補助的物質を添加する必要があります。

そこで問題になってくるのが、その添加物の寿命と安全性です。固化材が劣化すれば珪藻土はバラバラになってしまい、防カビ剤などはシックハウスの原因となる可能性もあるのです。

欠ける珪藻土・カビる珪藻土・喘息になった息子

 

私の実体験をお話しします。まだ無添加住宅を知らなかった10年ほど前、中古住宅を購入しフルリノベーションをすることになりました。建築を仕事にしているので、設計は自分達で行い、設備機器やフローリングや壁紙などの材料・照明なども全て自分達で選定しました。

その際、玄関とリビング・キッチンは壁紙より雰囲気の良い塗り壁にしようということになり、珪藻土と漆喰が候補になりました。その時サンプルを見ながら、どちらにしようか考えたのですが、私は当時、珪藻土と漆喰の違いを知りませんでした。金額も同じだったのと、他にもたくさん決めることがあり掘り下げて考えることをしませんでした。あまり深く考えずなんとなく珪藻土をセレクトしたのです。工事が進んで、珪藻土を塗ってもらうと壁紙とは違う自然な落ち着いた雰囲気にとても満足しましていました。

そして引っ越した後、生活してみて気づいたのです。珪藻土は染みができやすいということに。大人だけで落ち着いて暮らしているならばまだ良かったかもしれません。でも小さい子供がいる毎日は色々なことが起きます。食べ物・飲み物が壁にかかったり、汚れた手で壁を触ったり。汚れを取ろうと壁を塗れ布巾でこすると、珪藻土がうすくパラパラと取れてしまうので、強くこする事ができません。

そして子供達のおもちゃが壁にぶつかったり、掃除機が壁にぶつかったり、はたまた人が壁の角にぶつかるだけでも、珪藻土の壁の角が欠けるのです。珪藻土は非常にもろいということが分かりました。

珪藻土のメリットとして調湿効果が挙げられます。リノベーション前に比べて圧倒的に冬の結露が少ないことからも、非常に効果が高いと思います。臭いも吸ってくれているような気がします。でも、それにも調湿効果にも限界があり、真冬の玄関の壁の隅にカビが生えてしまいました。あわてて塩素消毒しましたが、カビも塩素も体に悪いなぁと思いました。

そして一番私が後悔している事、それは息子が引っ越してから喘息を発症した事です。リフォーム・リノベーションした後の家の空気の危険性を知らなかったのです。引っ越してきた当初、家の中は新しい家特有の接着剤の臭いがしました。もちろん換気はこまめにしていましたが、もっと注意するべきでした。様々な建材から揮発して空気中を浮遊していた化学物質が幼いわが子の体に蓄積していき、喘息になったのだろうと思います。

ある日風邪から大発作を起こし救急車で運ばれ、体内の酸素濃度が改善するまで2週間の入院をしました。そんなわが子も中学生になり、成長と共に体も強くなってすっかり症状が出なくなり、少しホッとしましたが小さいころ苦しい思いをさせてしまったという自責の念は今も消えません。

漆喰は自分自身で固まる性質がある・漆喰はカビない

 

漆喰壁は消灰石に植物の繊維と水を混ぜて練り、塗ったものです。塗った直後から空気中の二酸化炭素と化学反応し、石灰岩と同じ炭酸カルシウムになります。つまり自分自身が固まる性質があるので、珪藻土の様に接着剤などの添加物を入れる必要がないのです。ただし、一口に漆喰と言っても塗りやすくしたり・ひび割れを防ぐために有害な添加物が入っているものもありますので注意が必要です。

また触った感触は珪藻土よりも漆喰の方が固く、実際汚れも染み込みにくいです。少々の汚れでしたらこすって落としても壁に傷がつくことはありません。

そして漆喰は弱アルカリ性なので、カビの繁殖を抑制します。インフルエンザウイルスも漆喰壁の上では繁殖することはできません。

もし私がこれらの知識をリノベーション前に持っていたら、迷わず漆喰塗りにしたでしょう。もし漆喰壁にしていたら、息子も喘息にならなかったのかもと思っています。皆さんには正しい知識を持って後悔のない家づくりをしてもらいたいと願っています。

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